【犬検定 全12問】 飼育編 上級

2024-04-19

質問 1

次の中で動物に異常がないか観察をする「フィジカル・エグザミネーション」。その観察項目に含まれていないものはどれでしょう?

  1. コミュニケーション
  2. 生活
  3. 胸腹部

「生活」では食事や排便、排尿をチェックし、「胸腹部」は乳腺や臍、鼠径部をチェックします。

質問 2

大型犬にとって潜在的に大きな問題を抱える可能性がある関節として当てはまらないものはどれでしょう?

大型犬は遺伝性の疾患として股関節と肘関節の異形成が報告されています。

質問 3

涙やけの症状がみられる場合、どのような疾患の可能性が考えられるでしょう?

  1. ドライアイ
  2. 鼻涙管閉塞
  3. 角膜炎

ドライアイの場合にはネバネバした濃い目ヤニがみられ、角膜炎の場合には目の表面が青白くなるといった症状が見られます。

質問 4

膿皮症は皮膚が不潔になることで、ある常在菌と皮膚炎の存在で成立してしまいます。その常在菌とは何でしょう?

犬では表皮のバリア機能の観点からゴールデンレトリバーやビーグルが好発犬種とされています。

質問 5

歯周病対策の成分としてポリリン酸塩が推奨されていますが、その効果として正しいものはどれでしょう?

  1. 歯の表面の着色除去
  2. 歯の表面の漂白
  3. 再着色が少なくなる

「歯の表面の漂白」と「再着色が少なくなる」は過酸化水素水の効果になります。デンタル用品としてはポリリン酸塩以外にもアスコルビン酸亜鉛含有ジェルや酵素配合デンタルジェルなどがオススメとなっています。

質問 6

ブルドッグなどの「短頭種」に見られる口腔内の天井部(硬口蓋)から後方にのびた柔らかい部分が他の犬種よりも長い特徴があります。この柔らかい部位の名前はなんでしょう?

短頭種はこの軟口蓋が長く垂れ下がっていることが多く、「軟口蓋過長症」と呼ばれています。これにより呼吸がしにくくなってしまう子がいるため、症状がひどい場合には外科手術を必要とすることがあります。

質問 7

代表的な胃腸炎の一つである「炎症性腸疾患」は英単語3文字で何と表されることがあるでしょう?

英訳をすると「inflammatory bowel disease」であり、炎症性細胞が腸管の粘膜固有層まで進行し、潰瘍や嘔吐,下痢が慢性化して衰弱していくという特徴があります。

質問 8

犬の便秘は人間と同様ある部分の肥大が原因とされていますが、それはどこでしょう?

犬のオスは前立腺が外に向かって肥大するため、周囲の臓器が圧迫されて排便が困難となってしまいます。

質問 9

脳と脊髄を囲むように流れている脳脊髄液が何らかの理由で吸収が悪くなり、それにより脳室が拡張していく「水頭症」。この病気はどのような犬種でなりやすいでしょう?

  1. パグ
  2. 柴犬
  3. チワワ

この病気はチワワのようなドーム状の頭をしたトイ犬種が多く、その多くが先天的なものであり、腫瘍や炎症など後天性のタイプも存在します。

質問 10

犬が人と同じ食べ物を食べた時に栄養素の中で摂りすぎてしまうものはどれでしょう?

  1. カルシウム
  2. リン
  3. 食塩

犬だけでなく猫でも同じことがいえるが、人の食べ物では食塩過多になり、リンとカルシウムは欠乏するという傾向が見られます。

質問 11

犬の乳腺腫瘍について正しい記述はどれでしょう?

  1. 発生率は全腫瘍の30%
  2. 平均発症年齢は7~8歳
  3. 悪性腫瘍になる確率は20%

犬の乳腺腫瘍の平均発症年齢は10~11歳にかけてと言われており、悪性腫瘍になる確率は50%とされています。ちなみに、猫の乳腺腫瘍の場合、発症率は全腫瘍の17%ほどで、悪性腫瘍になる確率は80~90%とされています。

質問 12

熱中症になった場合に保冷剤などで冷やす部位として正しくないところはどこでしょう?

  1. 頭頂部
  2. 鼠径部

冷やす場所として正しいところは頚部、脇、鼠径部など太い血管が通っている部分や腹部に当てて体温を下げてあげることが望ましいです。